Home > 松尾芭蕉の足跡を行く > 令和元年(2019)9月末 江口の里と山中温泉

江口の里と山中温泉_2019.09.25〜28

 有吉佐和子さんの「江口の里」を読みました。
小説の舞台は東京の工場街ですが、お終いの所で、時雨西行 の唄と踊りが登場します。
江口の里は何処かと調べて、今の 大阪市東淀川区と分かりました。

 理容院で待っている間新聞を読むと、今年が奧の細道から330年に当たり、東京出光美術館で「奧の細道330年 芭蕉」展を9月31日まで開催とありました。
 そのようなことに刺激され、江口の里と 山中温泉 を訪ねて来ました。

  2019.10.02 G.Kitoh

 下の全写真を左クリックしますと、多少大きめな写真(横1020ピクセル)でご覧いただけます。

2019.09.25 北海道から大阪へ

庭の花

 フウセンカズラのツルが伸びて朝顔とつながりアーチ状になっています。二つの花は 種を取って毎年育てています。

【写真No1 フウセンカズラと朝顔】

江口の君堂_大阪市東淀川区南江口3-13-23

本堂

 正式名は 宝林山普賢院寂光寺(じゃっこうじ) といいます。日蓮宗の尼寺です。
本堂で唱えるお経と太鼓の音が帰るまで続いていました。


【写真No2 江口の君堂・本堂】

歌碑

 天王寺へ詣る途中、江口でにわか雨にあった西行が宿を借りようとして遊女 妙(たえ)と交わした歌が 新古今和歌集 に載っているそうです。

    西行 世の中をいとふまでこそかたからめ 仮の宿りをおしむ君かな
    妙  世をいとふ人としきけば仮の宿に 心とむなと思ふばかりぞ

 妙は 平資盛 の娘とか。資盛は 重盛 の二男です。重盛は 平清盛 の長男です。となると、妙は清盛のひ孫になります。このように考えると歴史が身近になります。
 歌碑の向かって左側面に妙の、右側面に西行の歌が刻まれています。妙は、西行と遭った後出家して光相 比丘尼(びくに)となり80歳で亡くなったといわれています。


【写真No3 妙と西行の歌碑】

全景

 江口の君堂は、立派な 鐘楼 もあり思っていた以上に大きなお寺でした。正面に「江口の里」 の石碑が建っていました。


【写真No4 江口の里の碑】

「おくのほそ道」本

 大阪のホテルに戻りました。ふとした機会から、おくのほそ道の復刻版を入手できました。
普通には「奧の細道」と書いていますが、芭蕉が書いたものは「おくのほそ道」です。何かの催しの記念に関係者に配られたものでしょうか。
 芭蕉の書いた原稿をもとに 素龍 が清書したもの(素龍清書本)が木箱に収められています。その大きさを測ってみると、縦5寸5分、 横4寸7分で素龍清書本と同じ大きさです。活字本とセットになっています。


【写真No5 おくのほそ道】

 ページを開くと、「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也。・・」の有名な文が書 かれています。

【写真No6 1ページ目】

2019.09.26 大阪から山中温泉へ

 山中温泉の宿は、湯快リゾート が運営する宿です。温泉宿を安く1人で利用できるので有り難いです。大阪から宿まで直行のバスがあり、行きはこれを利用しました。

多賀サービスエリア

 名神高速道の多賀SAで30分ほど休憩しました。写真のバスに乗車です。30名ほど乗っていました。


【写真No7 多賀SA】

柿の葉寿司

 柿の葉寿司を買って昼食にしました。

【写真No8 柿の葉寿司】

宿

 宿には14時10分に着きました。部屋は今回も5階でしたが、前回とは違う部屋でした。

部屋からの景色


 まず窓を開けて大聖寺川を眺めました。


【写真No9 部屋からの景色】

夕食

 夕食は「秋の華会席」、窓側の席で景色を眺めながらいただきました。2泊目は滞在献立 ということで内容を変えてくれます。


【写真No10 夕食】

掛け軸

 食事を終え部屋に戻り床の間の掛け軸をよく見ると、奧の細道や芭蕉の文字が。
 薄く細い文字で読みづらいのですが何とか解読しました。

  これやこの奧の細道ならねども われも芭蕉の悲しみを知る

 勇のサインですから、歌人吉井勇さんの書いた物でしょうか。


【写真No11 掛け軸】

2019.09.27 山中温泉

朝の空

 山中温泉は今日もよい天気です。朝の空には、鰯雲が浮かんでいました。


【写真No12 朝の空】

工事中のお知らせ

 こおろぎ橋が架け替え中ということを、昨日宿に着いてから知りました。工事中の橋を 見たいものと出かけましたが、立ち入り禁止で近くまで行くことができませんでした。
 なお、こおろぎ橋は10月12日開通式を行うことを戻って調べて分かりました。


【写真No13 工事中のお知らせ】

高瀬大橋

 対岸からこおろぎ橋に近づけないか、と上流にある高瀬大橋へ向かいました。


【写真No14 高瀬大橋】

橋からの眺め

 高瀬大橋から下を眺めると木に覆われて大聖寺川が流れています。
芭蕉が詠んだ句の詞書 (ことばがき)に「山中十景 高瀬の漁火」とあります。この付近をいうのかと思いました。


【写真No15 橋からの眺め】

川床

 対岸側からも、こおろぎ橋に近づくことは出来ませんでした。それで鶴仙渓の遊歩道を歩いてあやとり橋へ向かいました。途中に川床(かわどこ)がありました。


【写真No16 川床】

彼岸花と桃妖の句

 今年も桃の木公園に 彼岸花 が咲いているかと寄ってみました。桃妖 の句碑の傍に彼岸花が咲いていました。


【写真No17 彼岸花と桃妖の句】

昼食

 この日、山中温泉は気温が30度を超えて暑い日でした。昼食は冷たい蕎麦をたべました。 花が添えられ、わさびがたっぷりで美味しくいただきました。


【写真No18 昼食】

2019.09.28 山中温泉から北海道へ

 宿から加賀温泉駅まで送迎バスで送ってもらいました。バスを待つ間、ロビーの窓から外を見ると紅葉が始まっていることに気づきました。紅葉の見頃は、11月中旬だそうです。


【写真No19 紅葉の始まり】

琵琶湖

 加賀温泉駅から大阪駅まで特急に乗りました。琵琶湖の上は雲が多かったです。


【写真No20 琵琶湖】

神戸空港

 帰りは神戸空港から乗りました。左隣のスカイマーク機が夕日に照らされていました。

【写真No21 神戸空港】

      
      
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